フィールドワークによる地域資源を把握する活動をします。

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玄界航空基地跡などの糸島半島の戦跡を訪ねて
玄海航空基地跡
玄界航空基地資料館の看板
平成21年12月15日(火)午後、糸島魅力みつけ隊ネットワーク協議会歴史文化グループは現地調査活動を実施した。
当地域には、太平洋戦争における軍事的な役割の一端を担ってきたのだが、忌まわしい過去の歴史として扱われてきたのか、その痕跡が薄く大切に扱われてこなかった様に思われた。しかし、私達のグループのメンバーでもある中田健吉さんは、太平洋戦争時に糸島地域で起きた陸軍と海軍の歴史を風化させてはいけないと、10年ほど前から研究してきた人であって、その成果を自宅内に資料館として設置してこれを開放されている。この資料館の中には、各種文献、各種資料、戦闘機の模型、写真等が部屋中に収蔵されていて、個人として集められた量としての多さに驚かされた。
なお今回の調査活動にたいしては、中田さんより現地案内や説明を受けた。
玄海航空基地
1、玄界航空基地
昭和20年2月下旬、指宿基地に進出した偵察302の瑞雲隊は、敵の沖縄侵攻に備え後方基地の設置を必要とした。そのため、船越に本部を置く玄界基地が設置された。この基地は第634海軍航空隊が主基地とし、本隊本部を置く水上機の最大の秘匿海軍航空基地となった。
この634海軍航空隊は、水上爆撃機瑞雲隊と水上雷撃機水偵隊を結集した水上機100機を越す最大の水上機攻撃部隊となった。
この基地の施設は、船越、久家、香月、岐志、新町並びに加布里湾岸の二丈・松末等に飛行機の格納庫などを置き集落の民家を宿舎とした。終戦後の撤収時には関係施設がほとんど残らず基地の全体像は、それぞれの集落住民が断片的に記憶していたにすぎなかった。
その後、世の中も落ち着き太平洋戦争を振り返る余裕が出来るようになり、この地域の歴史を残すために、記念碑が建立された。また、対岸の松末には、水上飛行機を陸揚げする台車のレール跡が見える時がある。

調査日に基地跡として訪ねた所は
(1)玄界基地の記念碑 船越漁港の入り口に位置し、碑の前面は船越湾を望み、基地本部があった場所近くに建立されている。
(2)烹炊所跡 生松天神社そばの民地に兵員の食事のためのかまどを作った。今は完全な形ではないが昔を偲ばれる。 調査日以前に、二丈・松末に水上飛行機を陸揚げする台車のレール跡があること知り、見学することにした。中田さんより詳しい場所を教えてもらい、大潮の干潮時に海岸線の岩を伝いながら現地に到着。
(3)台車のレール跡 海岸の小石をスコップで除けると古びた鉄の塊が現れた。
船越バス停前の案内板
玄界航空基地之跡記念碑
記念碑の裏側
烹炊所跡
烹炊所跡
水上機台車レール跡
小富士海軍航空隊
2、小富士海軍航空隊
戦局の悪化により、海軍は航空隊の拡充を図るため、15,16歳の旧制中学3年終了程度の男子に対し搭乗員養成を目的とした教育をすることにした。そこで小富士村、可也村を含む広大な土地に昭和18年10月より用地測量、用地買収を行い、航空基地を完成させた。昭和19年5月15日に鹿児島海軍航空隊小富士分遺隊として発足した。
5月27日には、鹿児島航空隊より、約600人の第13期甲種飛行予科練習生が到着し、7月24日には教育終了生が各地の航空隊へ配置されていった。その後も当地で教育して、終戦までの2年ほどで5000名もの予科練生が巣立って行った。
終戦後、航空隊跡地の利用について、県農業会や地元関係者が集まり協議を重ね農地として開拓することとし、昭和31年5月には各個人へ売り渡し、元の田畑に返り今日に至っている。
調査日訪れた所は、 
(1)「小富士海軍航空隊の跡」の記念碑 筑前前原駅の方から県道54号を来るとJAアグリを過ぎた左手にある。
「小富士海軍航空隊の跡」の記念碑
(2)兵舎跡 65年以上経っているため外の板壁は所々ないが今も個人が納屋として使用中とのことである。
兵舎跡
小倉陸軍兵器補給廠小富士常駐班
3、小倉陸軍兵器補給廠小富士常駐班
陸軍は、昭和15年ごろ寺山を中心とした広大な場所(18万坪)に兵器補給廠を建設した。当所では大型貨物船で運搬されて来た戦車用樽モービルやトラックで搬入されて来たガソリンの貯蔵やこれらを戦線へ補給する基地としてまた大砲や機関銃などの兵器の集積地として重要な拠点としての役割を担ってきた。このような重要な業務を担ってきたのだが、常駐する軍人と事務員で6,7人、雇用された工員は50人程度にすぎなかった。
調査日訪れた所は、
(1)「兵器補給廠の跡」記念碑 当時勤務した事務官の村石氏と寺山地区の住民がこの地に平成8年に建立した。 
「小富士海軍航空隊の跡」の記念碑
(2)戦時中に作られた防火水槽 現在も満々と水を貯えていた。
兵舎跡

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